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「」に対する検索結果が14件見つかりました

  • 職人直伝 お肉の調理・選び方講座倉吉「まちゼミ」開催!

    ご予約受付中! 鳥取和牛の試食あり。 開催日 11/18(土)14時~15時半 11/23(木)10時~11時半 開催場所 やまのおかげ屋【倉吉本社】 倉吉市福庭町2丁目18 ※ハワイ店ではありません 『得する街のゼミナール(まちゼミ)』は、お店の方が講師となって、お店の専門知識やプロのコツを無料で教えるミニ講座です。 やまのおかげ屋が開催する講座は、お肉のプロ歴30年の職人が直伝する、 お肉の調理・お肉の選び方講座です。 講座では、お家のいつもの焼肉が変わるような、お肉の調理方法や選び方を学ぶことができます。 教材費 1000円 申し込みは、電話番号 0858-26-1129 定休日 水曜、日曜

  • 鳥取和牛の白鵬85の3とは?日本一の産肉能力を持つ種牛の魅力に迫る!

    先日『ほんまでっか!?TV』に紹介された鳥取和牛の「白鵬85の3」。 この血統は、但馬血統と同等かそれ以上の品質を持つと言われその子孫はA5ランクになる確率が高いという素晴らしい遺伝的な特徴を持っています 。 今回はその鳥取和牛の中でも特に優秀な種牛である「白鵬85の3」についてご紹介したいと思います。 目次 1. 白鵬85の3とは?その血統とプロフィール 2. 白鵬85の3が持つ驚異的な産肉能力と肉質の特徴 3. 白鵬85の3の産子も非常に優秀 4. まとめ 白鵬85の3とは?その血統とプロフィール 白鵬85の3という名前を聞いたことがある方も多いかもしれませんが、実はこの牛は、日本一の産肉能力を持つと言われています。では、どんな牛なのか、その血統やプロフィールをご紹介します。 白鵬85の3は、平成22年1月3日に東伯郡琴浦町で誕生した黒毛和種の雄牛です。登録番号は黒原5360。この牛の母「みどり」は、BMSNo.11(脂肪交雑度)の産子を6頭輩出している鳥取県を代表する高能力雌牛です。その「みどり」に「勝忠平」という優秀な種雄牛を交配して生まれたのが白鵬85の3なのです。 白鵬85の3が持つ驚異的な産肉能力と肉質の特徴 白鵬85の3は、その誕生から注目されてきましたが、特に現場後代検定(種雄牛としての能力を子の肉質調査で測る)で驚異的な成績を収めました。現場後代検定終了時には、ロース芯面積72.2cm2、BMSNo.9.6という当時日本一の記録を打ち立てたました。 ロース芯面積とは、背中から切り出したロース肉の断面積で、大きければ大きいほど良質な肉質を示します。 BMSNo.とは、脂肪交雑度(サシ)を示す指標で、12段階で評価されます。8以上になると最上等級とされます。 白鵬85の3の肉質の特徴は、オレイン酸や脂肪交雑にあります。オレイン酸とは、不飽和脂肪酸の一種で、オリーブオイルにも含まれる健康に良い成分です。オレイン酸は、悪玉コレステロールを減らしたり、血液をサラサラにしたりする効果があるとされています。また、オレイン酸は融点が低いため、口に入れた瞬間にとろけるような口溶けの良さを生み出します。 白鵬85の3は、オレイン酸の含有率が55%以上であり、これは一般的な黒毛和牛の40%前後よりも高い値です。このことから、白鵬85の3は健康面や食感面で優れた肉質であるといえます。 脂肪交雑とは、赤身と脂肪が細かく入り混じっている状態のことで、和牛の旨味や柔らかさを決める重要な要素です。脂肪交雑は、BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)という数値で表されます。BMSは1から12までの段階で評価され、数字が大きいほど脂肪交雑が多いことを示します。 白鵬85の3は、BMSNo.9.6という非常に高い値を持っています1。これは、肉質等級5(最高ランク)に相当する値です。このことから、白鵬85の3は旨味や柔らかさに優れた肉質であるといえます。 白鵬85の3の産子も非常に優秀 白鵬85の3は、自分自身で素晴らしい枝肉成績を出しただけでなく、その産子も高い産肉能力を受け継いでいます。白鵬85の3の産子は、体上線が強く、おとなしく扱いやすいという特徴があります。 さらに、白鵬85の3の産子は第11回全国和牛能力共進会(和牛界のオリンピック)では、第7区の肉牛郡で全国第1位に輝きました。これにより鳥取の子牛の競りに全国から買い付け人が訪れ、平均価格が全国トップクラスになるなど、鳥取和牛のブランド力を向上させました。 実はことしの6月、この「白鵬85の3」を父とする5歳の種牛「智頭白鵬」は、現場後代検定にてロースの面積が85.2平方センチメートル、枝肉からとれる精肉が全体の78パーセントで、いずれも全国1位となりました。また霜降りの割合も全国7位と好成績を収めました。 このことからも、4年後に北海道で開かれる和牛のオリンピックでの活躍に期待が高まります。 まとめ いかがでしたでしょうか。今回は鳥取和牛の最高峰「白鵬85の3」の魅力に迫りました。白鵬85の3の特徴をまとめると 高能力雌牛「みどり」と優秀種雄牛「勝忠平」の交配で生まれた 日本一の産肉能力を誇り、現場後代検定や全国和牛能力共進会で歴史的な記録を打ち立てた その産子も高い産肉能力を受け継ぎ、県内外で高値で取引されている 肉質はオレイン酸や脂肪交雑が豊富で、健康にも美味しさにも優れている となります。 白鵬85の3は、鳥取和牛の宝石と呼べる種牛です。その素晴らしい遺伝子を次世代に受け継ぐことで、日本の和牛文化がさらに発展されていくのではないでしょうか。 最後までお読みいただきありがとうございました。

  • これ知ってる?和牛と国産牛の違いと和牛の種類とその定義について

    普段スーパーで牛肉を買う時に「和牛」あるいは「国産牛」と表記があるのはお気づきでしょうか。 いざ「違いを説明して」と言われたら、戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。知られているようで、意外と知られていない和牛と国産牛の違い、そしてその定義について今回はご紹介します。 和牛と国産牛の違いとは? 国産牛 「国産牛」とは、牛の品種や産まれた場所に関わらず、日本国内で一定の肥育期間がある牛のことを指します。たとえばアンガス種やヘレフォード種などの外国種でも、日本国内で3カ月以上肥育された、もしくは全肥育期間のうち日本国内で飼育された期間が最も長い牛なら、すべて「国産牛」と名乗れるわけです。 一般的に売られている「国産牛」には、ホルスタイン種や経産牛(乳用種として役目を終えた後に食肉用に加工される)も含まれます。 和牛 「和牛」は、日本の在来種をもとに作られた食肉専用の牛で、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種類があります。これらの品種は、日本国内で生まれ育った牛に限り、「和牛」と呼ぶことができます国産牛の中でも、厳格な規定に当てはまる以下の4品種のみが名乗れる呼称です。 黒毛和種 褐毛和種 日本短角種 無角和種 黒毛和牛だけじゃない!?和牛の種類とは スーパーで手に取るお肉には「黒毛和牛」という表示を見かけますが、実は、和牛は黒毛和牛だけでは無いんです。近年、赤身人気という流れもあり「あかうし」という和牛も聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。 黒毛和種 黒毛和種は、日本で飼育している和牛の90%以上を占めています。研究開始から100年以上、国内在来種と海外のブラウンスイス種やシンメンタール種を交配させ、品種改良を重ねて開発された品種です。黒毛和牛は一般的な肉牛に比べて小柄ながら、赤身にまでサシ(霜降り)が入っており、優れた肉質と脂肪の豊かな甘みが特徴です。 褐毛和種(あかうし) 褐色の体毛を持つことから別名「あかうし」とも呼ばれる褐毛和牛。肉質は赤身が多く、脂肪分が少ないのが特徴です。明治中期から大正にかけて熊本・高知で飼育されていた在来種に、外国種を交配させ品種改良したのが誕生のきっかけといわれています。 日本短角種 低脂肪の赤身肉で、うまみ成分であるアミノ酸の含有量が多いのが特徴です。日本在来種の南部牛に、外国種のショートホーンなどを交配させることで生まれました。和牛品種に登録されたのは1957年で、4品種の中では最も新しい種です。 無角和種 「無角和種」は、山口県のみで生産されている、希少性の高い和牛です。大正時代、山口県に欧米の肉用牛で高い人気を誇るアバディーンアンガス種が輸入され、黒毛和牛種と交配させることで誕生しました。名前のとおり角を持たない牛で、毛色は黒毛和種よりも深みのある黒色です。赤身の多い肉質で、低カロリー。肉本来のうまみを味わえる品種です。 和牛の定義 和牛とは、食肉用として改良が重ねられてきた上記4つの在来種の総称であり、なおかつ日本国内で生まれ育った牛を指す用語です。 鳥取和牛の定義とは 「鳥取和牛」とは、鳥取県内で肥育された経産牛を除く「肉質等級が2等級以上の黒毛和種で、鳥取県牛肉販売協議会を通じて、食肉中央卸売市場、鳥取県食肉センターで取引される枝肉、部分肉、精肉」を指します1。 一方、「鳥取県産黒毛和種」とは、鳥取県内で生産・飼育されている黒毛和種のことを指します。これには、上記の「鳥取和牛」の定義に当てはまらない黒毛和種も含まれます。 つまり、「鳥取和牛」は「鳥取県産黒毛和種」の中でも、特定の基準を満たしたものに限られるということです。 <参考> 1. pref.tottori.lg.jp2. tottorigyuniku.com3. jmi.or.jp4. onikunosekai.com やまのおかげ屋では鳥取和牛、但馬牛、神戸牛をはじめとした黒毛和牛はもちろん、鳥取県さんの国産牛も扱ってます。 中でも人気は圧巻の迫力のTボーンステーキ、Lボーンステーキです。 ぜひオンラインショップへご訪問ください。

  • 香港から若手実業家の飲食店オーナーが来日。鳥飼畜産、鳥取和牛輸出拡大に向けて

    2000頭ほどと、もともと県内の飼養頭数が少ない鳥取和牛ですが、その品質の良さは全国的にも認められています。それは過去に、レストランシェフからは「脂がさっぱりしてるのに、赤身の肉の味もしっかりある!」、一般のお客様からは「牛肉の臭みが苦手で敬遠してきたけど、それがないから食べやすい! 何より美味しくて感動した!」などと、目の前で食べていただく方から様々なご意見を頂いてきました。 今回のバイヤーは、香港から。飲食店の中でも日本の業態に近い、串カツとラーメンの2店舗を運営していて、これから焼肉店をやってみたいと意気込む若手実業家のオーナー・ケビンさんです。 目次 1.香港からのバイヤーケビンさんが鳥取和牛輸入をする目的とは 2.鳥取和牛とは? 鳥飼畜産の肉とは? 3.香港への鳥取和牛輸出に向けた商談に至る経緯 4.今後の取引について ケビン(Kevin Shih)さんは、香港の会社「DREAM TEAM」にて、日本の飲食店のFC店で、串かつ2店舗、まぜそば、明治時代をイメージした小料理店や珈琲店などの複合店舗の3つの業態を経営されています。ラグビーのチームとか、オールスターとか、スポーツチームをイメージする会社名に、彼が1つの業態だけでなく複数の飲食業をする気概がすでに込められているように感じながら、鳥取県を案内させて頂きました。 1. 香港からのバイヤーケビンさんが鳥取和牛輸入をする目的とは 今回、ケビンさんの一番の目的は、弊社『やまのおかげ屋』が取り扱う指定農場「鳥飼畜産」の牛肉を見て、食べて、その素材を武器にした焼肉店を作り上げることでした。約3ヶ月の間、オンラインを中心に商談してきたうえで、実際に現場を見ることや肉を食べることができるということで、今回の訪問では非常に前のめりな姿が印象的でした。 鳥飼畜産では、繁殖と肥育の一貫生産をおこなっている現場を見てもらいました。鳥飼畜産の繁殖を担当する鳥飼育子さん(74)からは、「一貫生産をする畜産農家は増えてきている。経営的にも安定するから。しかし、うちのように市場から仕入れずに、自分とこで産ませた牛だけで一貫生産しとるところは多くないと思う。それが肉質と脂質の安定に繋がっとると思う。」そんな話が出ていました。 ケビンさんは、すでに3業態4店舗で、香港に住む人たちに多くの支持を集める繁盛店を運営する中で、新しい業態へのチャレンジというタイミングです。 香港では、すでに日本の和牛を使った焼肉店が多く存在しています。その中で、新しく店を始めるためには、他社の店舗とどのように差別化を図るかが重要です。 この点、ケビンさんは「和牛と言えば美味しいで通ってきたが、香港でも和牛を食べる場所が増えている。どうしても脂っこいというネガティブな声も上がってきている中で、私が扱いたいのは健康的なお肉。脂っこさを感じさせない味や後口を大切にした和牛を仕入れたい。」と再三言われていたのが印象的でした。 日ごろから自信を持ってお勧めしてきている弊社が選ぶ肉、鳥飼畜産の鳥取和牛の肉が本当に評価いただけるかどうかが問われる場です。県内外のシェフ、料理人、国外からのバイヤーを招く際には、いつも緊張感が走ります。 2.鳥取和牛とは? 鳥飼畜産の肉とは? 改めて、鳥取和牛についてご紹介します。 鳥取和牛とは、鳥取県内で肥育された経産牛を除く「肉質等級が3等級以上の黒毛和種で、鳥取県牛肉販売協議会を通じて、食肉中央卸売市場、鳥取県食肉センターで取引される枝肉、部分肉、精肉」を指します。 鳥取県のホームページによると、「古くから和牛の産地として知られる鳥取県。中でも1966(昭和41)年に岡山県で開催された第1回全国和牛能力共進会の肉牛区(産肉能力検定)で一等賞の栄誉に輝いたのが鳥取県の種雄牛「気高(けたか)」号です。「気高」号の優れた血統を受け継ぐ子孫が全国に広がり、各地のブランド牛の始祖として名を残しており、鳥取県でも「気高」号の血を引く「白鵬(はくほう)85の3」、「百合白清(ゆりしらきよ)2」が活躍しています。」とあります。 (参照:鳥取県商工労働部兼 農林水産部市場開拓局) 対して、鳥飼畜産の肉とは。 和牛の肉を評価するとき、全国的にも特に重要とされているのが、牛の大きさである「枝肉重量」、リブロース芯の面積の大きさを見る「ロース芯面積」、霜降りがいかに綺麗に入っているかを見る「脂肪交雑」の3つとされています。それに加えて、鳥取県が独自に調査し、評価している基準は、脂の質が良いものを評価する「オレイン酸」、熱や経年で変化しない「グリコーゲン」、グリコーゲンが多くて水分量が少ない「風味の良さ」の3つです。 鳥飼畜産の肉は、過去7年間の平均値で、鳥取県が独自に調査する3つの指標で、3ついずれもが高水準にありました。他の農家さんでは、オレイン酸だけ、グリコーゲンだけ、という風に、いずれかの要素だけが図抜けて高いところもありました。しかし、鳥飼畜産は、3つが総じて高いという状態です。 美味しさにとって大事なのは、何かが突出して優れているということでなく、バランスの良さだと思います。それがいずれも高水準でバランスが取れているというのは、おいしさを構成する要素としてはとても重要です。 なぜそれが可能なのか? はっきりしたことは言えませんが、何度も取材する中で感じるのは、「市場導入がない、完全な一貫生産であること」だろうという結論です。1つの大家族の中で育つ牛たち。隣の牛舎からは、出荷される直前まで母親の声が聞こえる。そんな環境は、実は日本国内にはほとんどありません。「繁殖は繁殖」「肥育は肥育」といった分業が当たり前の世界だからです。ここ10年ほどで一貫生産を始める農家さんは増えました。しかし、全頭が自家産の牛を肥育に回すということができている農家さんは、非常に稀ではないかと思います。 牛は、血統と環境が半々で、肉質に影響すると言われます。人間も同じです。 牛の場合でいう、環境とは、餌が大半だと考えられてきました。しかし、もっと重要な要素があるのではないかと、鳥飼畜産を見ていたら感じます。環境とは、飼い主が変わらない、緯度による気候の変化がない、などもストレスに弱い牛にすると大事なのではないかと。動物を使った研究で、ストレスが少ない環境のほうが、肉にしたときのオレイン酸数値が上がるという結果も出ています。家畜は工業製品でなく生き物です。品質の良い状態で肉になってもらうためには、ストレスをいかに軽減するかも大事なことなのです。 ケビンさんからは、前回のオンラインミーティングのときに、「どういう牛が美味しいというのですか?」という素朴な疑問がありました。飲食店さんへの卸を担当している弊社の中村からは、枝肉の見方などの説明があり、ケビンさんはそれで納得してくれました。 しかし、より重要なのは、生きたままで肉質をどう見るか?です。 鳥飼畜産では、その“牛の見極め方”についても、ケビンさんにお伝えしました。 3.香港への鳥取和牛輸出に向けた商談に至る経緯 場所を本社に移して、鳥取和牛を輸出した場合、どのような状態でケビンさんの手元にブロック肉が届くのかを見ていただきました。 今回の商談は、鳥取県北栄町の商社「ファミリー」さんが繋げてくださいました。ファミリーさんは、中国人の社長をはじめ、日本人の社員さんたち女性ばかりの5人の会社で、鳥取県産品を海外、主に中国や香港に輸出している商社です。 今回は、ファミリーさんからケビンさんと中国語でコミュニケーションを取る通訳のフーダンさんも同行していただきました。 弊社ハワイ店では、実際に鳥飼畜産の肉を食べてもらいました。ケビンさんが一番気になっていた、その味と、脂の質について、ここでは大変満足していただきました。 4.今後の商談について 11月中旬には1頭のうち特定の部位を選んで購入してみたいという話に。新しく始める焼肉店なのか、それともすでにある店舗の明治屋なのか、すでにいくつかのメニュー化に向けた想定を組まれているようでした。 若手実業家のケビンさんに、今回の鳥取訪問で一番印象に残ったことは?と聞いたら、鳥飼畜産での飼養管理だと話してくださいました。「すべての牛たちを生ませてきた鳥飼さんは、子供を育てる母親のような愛情で牛と向き合っている。素晴らしいと思った。」 また、鳥取和牛をお腹いっぱい食べていただいたあとで、お腹の具合はどうか?と尋ねたら「脂がぜんぜん残ってないですね! 口の中にも、お腹の中にも残ってなくてさっぱりしています。」と答えていただきました。 今回の鳥取訪問をいたく気に入っていただきました。 また続報については随時お伝えしていきます。

  • 【現地レポート】鳥取和牛の牛肉が欧州の国、チェコ共和国へ日本から初輸出

    日本から初めて鳥取和牛がヨーロッパへ輸出されるきっかけとなったのは 欧州の中でも最も美しい都市と言われるプラハ、チェコ共和国へ、なぜ鳥取和牛が輸出されることになったのでしょうか。 昨年2022年11月にチェコ共和国のAmbiente社の一行が鳥取県にある鳥取和牛を生産する「鳥飼畜産」への訪問が全ての始まりとなりました。 訪問の数ヶ月前に連絡があり、「わざわざ遠くのチェコから訪問?なぜ?何で知ったんだろう?」と当初は私たちは疑問だらけでした。 11月当日、鳥飼畜産の農場で待ち合わせを予定し、「本当にいらっしゃるのかな…」という不安を他所に、レンタカーを借りて慣れない道を運転してきたチェコからの8名が軽快な挨拶とともにいらっしゃいました。 聞いたところ、読売新聞に取材していただいた時の記事の英語版を見つけて「ぜひ鳥取の鳥飼畜産に行きたい!」となったそうです。 このAmbienteという会社は、プラハで約30のレストラン、カフェを経営しています。社長のトマーシュ・カルピシェクが1995年に小さなレストランを開業したところから28年でここまでの規模に拡大してきました。運営する約30社の中にはミシュランを獲得したレストランもあります。 Ambienteが大切にしていることは、料理に使われる食材がどこで、誰に、どのように作られているのかを実際に足を運んで、シェフ達が自らの目で確かめること。良いものであれば、例えそれが国外であっても確かめに行き、そして生産者と信頼関係を築き上げる。そしてそれをただの料理としてではなく、美味しいという「経験」に変えることを消費者に提供するということです。 その信念はやまのおかげ屋が大切にしていることとシナジーが感じられます。 私たちも生産者に敬意を払い、適正な価格で販売し農家さんに還元する。生産者も消費者も幸せになれるように、現在の流通を変えていきたいという思いがあります。 今回はそのシナジーが運んできたご縁のように感じます。 社長のトマーシュとその一行も、この鳥取への訪問で鳥取和牛を仕入れる予定ではなかったとのこと。 しかし、鳥飼畜産での繁殖と肥育を一つの農場で行う「一貫生産」、牛に対する愛情やその姿勢、そして何より「美味しさ」が輸出をその場で決めた理由とのことでした。 通常で考えれば、遠いチェコまでの輸送費や輸入関税などのコストを考えると、日本国内でさえ高価な和牛を輸入しようと考えるのは躊躇うことだと思います。 生産者の努力と姿勢、鳥取和牛の美味しさというものが国境を越えて認められた瞬間でした。 鳥取和牛の美味しさは洗練されたヨーロッパの肉食文化に認められるのか さて、2023年5月に鳥飼畜産からチェコのAmbiente社のAmasoという精肉卸の会社へ鳥取和牛を輸出しました。 そのスケジュールに合わせて、やまのおかげ屋からも数名が、現地へ向かいました。鳥取和牛について、またその調理法や提供方法について伝達してきました。 その様子はをAmbiente所属のジャーナリストから取材を受け、記事にしていただきましたので、日本語訳で引用してご紹介します。 (引用元一部抜粋:https://www.jidloaradost.ambi.cz/clanky/privezli-jsme-wagyu-z-tottori-co-se-ambiente-uci-od-japoncu/) 著者: Blanka Datinská 写真:Adam Mráček 欧州チェコ共和国〜鳥取和牛輸出紀行〜滞在2日目 「鳥取からの輸入は、日本の和牛を試す機会であるだけでなく、チェコのガストロノミーレストラン業界(ガストロのミーとは食事と文化の関係を考察することで、ガストロノミーレストランとは、上質な素材やテクニックが求められ、高いクオリティーの料理を提供するレストランのこと)でも需要があるのかを試す良い機会となる。なぜ日本からわざわざ肉を輸入しなければならないのかと、最初は私にとってナンセンスに思えましたが、すぐに、これが私たちのやり方だと気づきました。チェコの肉へのアプローチにおいて私たちにインスピレーションを与えてくれた特定の農場で生産された完璧な日本産和牛の味を人々に提供することができる良い機会です。」とNaše Masoのゼネラルマネージャーであるラデク・チャロウプカ氏は説明しました。 Nase Maso精肉店では、肉の盛り付けや切り方、包装やショーケースの温度について話し合いました。鳥取和牛はこちらのお店ではスライスで販売されますが、乾燥を防ぐために 1 ~ 2 °C に温度を下げ、薄いフィルムでお肉を包装する必要があるとのこと。また、チェコと日本の食文化を比較することができたこととして、チェコのお店では普通に300グラムのステーキが販売されているが、日本人の習慣や感覚としてはその量は多い印象がある。日本でも和牛は一般的に高価なもので、お祝いの席などで登場することが多く、量よりはその質が重要視される傾向にあるとのことでした。 チェコの包丁、日本の包丁 「どこぞの日本和牛とは違う。鳥取県産の鳥飼さんの和牛で、そこが大きな違いです。」とAmbienteの有名なシェフであり肉屋でもあるファンダ・クシャナ氏は言った。そしてプラハのナロドニ通りにあるのUM(ここでレストランのメニュー開発や、スタッフの研修、ワークショップが行われる)でワークショップが始まり、Ambienteの肉屋とシェフが正午頃に集まりました。その後、鳥飼氏が登壇し、肉の部位ごとにさまざまな調整を行うデモンストレーションを行いました。日本からの出荷が遅れたため、チェコのクロントラード産和牛と宮崎産和牛を代わりに使用し、味や食感を比較しました。 今回鳥取和牛の調理例としてプレゼンテーションしたのは、ステーキ、焼肉、焼きすき、しゃぶしゃぶ、牛焼き、牛スシ、低温調理の8つ。 まずは肉のブロックをスライス――鳥飼さんは厚さにこだわった。なぜなら厚さは加熱時の脂肪の変化に影響を与え、したがって料理全体の味に影響を与えます。そして、1.5~2mmに切った肉をフライパンで焼き、タレ(すき焼き用)をかけて黄身と一緒に食べる「焼きすき」の調理法を試した。 その間に、スープ(Goodlok社 のビーフガルム(牛すじを醗酵させて作られたエキスを水で溶かしたもの)をしゃぶしゃぶ用に加熱し、厚さ 0.8 ~ 1.5 mm のスライスした肉を熱いスープに数秒間浸します。 さらに、シェフ達にとって馴染みのある焼き鳥テクニックですが、牛肉にも適用できます。和牛肉を挿した串を焼き、醤油、砂糖、みりん、酒、味噌、生姜、などの調味料で構成されるタレに浸します。 包丁でカットした焼肉用の鳥取和牛も炭火で焼きました。硬い部分を丁寧にカットして筋繊維を崩し、表面のスジを取り除いたりすることで、肉の柔らかさを存分に引き出すことができます。 最も長い時間をかけて調理されたサーロインのステーキは、脂身の消化を良くするために、60℃で40分間、低温調理されました。日本ではこの後、スライスして焼くことで風味が増すとのことでした。 寿司の場合、肉は1秒処理で十分なんです 牛寿司のシャリに使用したのは、鳥飼畜産で出た肥料を使って作られた畑で収穫されたお米でした。そこにスライスしたお肉を載せ、ガスバーナーで炙ります。味付けは、こちらも日本から持ち込んだ生わさびとわさびオイル、そして醤油をお好みで。 上等な部位は牛寿司に使用されるが、それ以外の部位、例えばネックやウデなどはミンチにしてハンバーガーにしたり、ワインで煮込んだり、カツとして揚げたりするとのことです。 興味深いことに、Ambienteのシェフは即興で鳥取和牛のスライス10枚をまとめてパン粉をつけて、それを揚げました。「出来た!一度やってみたかったんだ(ミルフィーユ牛カツを)」 一通りのプレゼンテーションを終え、鳥飼氏はシェフたちの間に座り、今回のワークショップの締めくくりとして、改めて鳥取和牛の血統や特徴、そして美味しさについて説明した。そして彼の手に握られていた、今回輸入された、Ambienteのシェフ達や肉屋達が扱うことになる鳥取和牛の血統書が、シェフたちへ手渡された。 最終日、Ambienteのレストラン、Kantýněでのディナーでは、地球の端と端を結び、アンビエンテの人々の夢を実現させたという体験を称えるものでした。チェコのキッチンに一流の肉を、という彼らのビジョンに一歩近づいたのです。 (引用元一部抜粋:https://www.jidloaradost.ambi.cz/clanky/privezli-jsme-wagyu-z-tottori-co-se-ambiente-uci-od-japoncu/) チェコにも和牛がいる? チェコ和牛との出会い 今回の現地視察の一貫として、Ambiente社が特約契約を結んでいる畜産農家さんのピーター・クロントラードさんの農場へもお邪魔させていただきました。 プラハ郊外の農場まで車で片道2時間。農場に到着する直前には放牧されたチェコの牛(チェスキーČeský)が青々とした大地で牧草を食べている様子が見えました。 ピーターさんの農場は小規模の家族経営ですが、レストラン、ショップ、また宿泊施設も併設されています。牛舎では約120頭の牛を飼育していますが、その半分以上が和牛です。 そもそもピーターさんの農場で和牛の肥育を始めたのは2016年でした。アメリカから輸入した和牛の受精卵を元に和牛の肥育と品種改良が始まりました。改善や研究を重ね、現在では輸入しなくとも、自ら受精卵を作り和牛を生産することに成功しています。現在では88%以上の和牛の血統が入った牛を安定的に生産しています。 Ambienteグループの肉の卸会社であるAmasoへ毎年12頭を納品しています。残りの肉は農場に併設されたレストランやショップで販売しています。 当初は、「和牛の冷凍受精卵を買い、それで育てれば霜降りの和牛が簡単に生まれて育つと信じていた。だけど、この和牛という血統には環境や餌や肥育に特別な世話が必要なのだと身をもって実感しました」とピーターさんは言っていました。その後、ヨーロッパの畜産農家を尋ねて研修し、繁殖と肥育方法を大幅に改善したそうです。 和牛の出来は50%が血統、残りの50%が環境やえさと一般的に言われています。ただ良い血統の子牛を購入して育てただけでは良い和牛にはなりません。 ピーターさんの農場で繁殖肥育された和牛は出荷月齢30〜36ヶ月と、日本の和牛の一般的な出荷月齢28〜30ヶ月に比べると長期肥育に分類されます。 長期肥育は、その期間が長い分餌代や管理コストが上がるという反面、お肉の味が濃くなる、いわゆる生体熟成と言われる面も兼ね備えています。 実際に併設されたレストランでピーターさんの和牛を味わせてもらいました。和牛といえば霜降りのイメージですが、チェコの和牛は赤身がしっかりしていて濃厚な味わいで、赤身好きにはたまらない味でした。 一貫生産という共通点 ピーターさんのチェコ和牛の生産は繁殖から肥育そして販売までも行う、完全な一貫生産です。 昨年の11月にAmbiente社の一行が鳥取和牛を生産する鳥飼畜産へ視察に来て、輸出をその場で決めました。その決断には、美味しさはもちろんですが、鳥飼畜産も一貫生産を採用し、小規模ながらも、品種改良努力や牛に対する真剣な姿勢がピーターの農場と重なったのかもしれません。 ピーターさんの作るチェコ和牛は高い和牛の血統支配率がありますが、日本の代表的な和牛と比べると「まだまだ改良の余地がある。ぜひ鳥飼畜産で研修させて欲しい」とピーターさんの息子夫婦のヤナさんとミハエルさんが言っていました。 いずれそれが実現した際には、また現場からお伝えする予定です。 視察を終えて 「輸入した鳥飼畜産の鳥取和牛もうほとんど売り切ってしまったよ。」 先方から連絡が来たのは、輸出から3週間も経たないころでした。現地での視察中も気がかりだったのが、「本当に高価な鳥取和牛が売れるのだろうか…」ということでした。 というのも、街中で売られているチェコ牛のお肉と比べると今回販売されている鳥取和牛のお値段は10倍以上も高くなります。 Ambiente社の会社のマーケティングやブランディング、そしてシェフの方々の腕の素晴らしさは良く理解していましたが、ここまで早く売り切れるとは嬉しい予想外の報告でした。 「今まで食べた中で一番美味しい!」と現地のお客様からの評価もとても良いようでほっとしました。 これからも、日本のみならず世界のより多くの人々に鳥取和牛の美味しさに気付いてもらえるよう、継続的に鳥取和牛の輸出についてやまのおかげ屋として関わっていきたいと思っています。

  • 肉磨き担当!鳥取和牛専門店やまのおかげ屋の「肉おじさん」が日本海新聞に取り上げられました!

    地元で購読率No.1の日本海新聞さんに、製造卸部門の肉場長「肉おじさん」こと門脇則正を取り上げていただきました。 目次 1. 鳥取和牛を扱う製造卸売部門の仕事とは 2. 肉場長 肉おじさん「門脇則正」の一日 3. 飲食店様向けの商品づくり、カットの難しさ 4. 肉おじさん「門脇則正」の目標 1. 鳥取和牛を扱う製造卸売部門の仕事とは 弊社が事業を開始した2014年、はじめは通りに面した肉屋がスタートでした。2019年に今の場所に移転してからは、その場で肉を販売しない、いわゆる工場の形をとっています。 製造卸売部門は、飲食店など事業者様に鳥取和牛を卸すための営業と製造をおこなっています。衛生設備のととのった工場内では ①飲食店様や学校給食向けの食肉カット ②通販のお客様向けの食肉カットの主に2つをおこなっています。 飲食店様向けの商品は、10~20㎏ほどの大きな塊肉から、小規模な店舗様向けの小さめのポーションカットがあります。大きな塊肉は、焼肉店やスライサーを持っている肉屋さん向けが多くを占めます。ポーションカットは、和食店や洋食店など、お客様1食1名分ずつパックするような細かなカットもあります。 学校給食は、地元の倉吉市や北栄町、湯梨浜町に納めます。鳥取和牛を中心とした肉のカットのサイズ感、異物混入の無さ、温度帯の変化などを細心の注意を払いながらおこないます。 通販のお客様向けの商品は、200以上ある商品の中から、しゃぶしゃぶ、ステーキ、焼肉などのカットの違いと、細かなグラムを計測しながら商品づくりをしていきます。 これらすべての作業の中心を担っているのが、肉場長の門脇です。製造内はなかなか人目に触れることが少なく、普段は日の当たらない業務でもあります。今回の取材では、そんな縁の下の力持ちに光を当てていただきました。 2. 肉場長 肉おじさん「門脇則正」の一日 弊社に来て6年目の門脇は、朝がめっぽう強く、また一番が好きなため誰よりも早く出社します。製造内は衛生管理が重要です。出社して着替えると、まずは丁寧に白衣のほこりなどを取るためのコロコロを念入りにして工場内に入ります。 スライサーなど機械の整備、包丁の管理など、道具をとても丁寧に取り扱うのも門脇の特長です。 組まれたスケジュール通りに作業を進めていきます。 肉おじさんのとある一日。 9:00 朝礼 9:15 焼肉店様向けのポーションカット 10:00 通販向け商品の準備(スライサー使用) (すき焼きのギフト、切り落とし製造) 12:00 休憩 13:00 通販向けステーキ、焼肉のカット (サーロインステーキ、焼肉用ギフト) ホルモンカット (ツラミ、小腸など) 17:00 片付け開始 18:00 掃除、翌日の準備完了 常にこの中心に居るのが門脇です。スライサーでのしゃぶしゃぶ、すき焼きのスライスは、0.1㎜単位で舌に乗せた時の食味が変わります。大事なのは、自分たちがどうカットしたいかではなく、「お客様が食べた時にどう感じるだろうか?」を徹底して考えることです。 「自分は焼肉カットは苦手で、ここに来てから覚えました」と、実はすこし苦手な部分も。それは、前職で25年間、200㎏の大きな枝肉から骨を外していき、最終的に10~20㎏のブロック肉に切り分けてパックしていく作業を中心にやってきたためです。と畜場に併設された食肉センターでは、一般のお客様に提供する焼肉やすき焼きなどのカットというより、肉屋や飲食店に卸すための大きなブロック肉をさばくのが専門でした。 3. 飲食店様向けの商品づくり、カットの難しさ 今なお、門脇の腕が試される仕事は、実はたくさんあります。その1つが、飲食店様向けの鳥取和牛の商品づくりです。 弊社では、飲食店様が使いやすいよう、またロスをあまり出さなくて良いように、『100%歩留まり』のカットをしています。これは、飲食店で真空パックを開けてから、脂やスジを外す作業をしなくて良いように、あらかじめそれらを取り除いているカットです。 飲食店様には、柵にした状態で届くので、そのままステーキや焼肉のカットができます。 フレンチやイタリアンのお店では、コース料理のメインだけを注文される場合があります。 あるフレンチのお店からは「鳥取和牛のランプを80gのステーキカットで20枚」、宿泊施設からは「鳥取和牛のヒレを160gカットで50枚」、イタリアンのお店からは「ローストビーフ用のカットで、ウチモモを使って、1個350gを30個」などという形でオーダーが入ってきます。ひとつひとつのオーダーに対し、かなり細やかに、小回りの利く対応をさせていただいています。 難易度の高いオーダーでは、「シンシンを筋目に沿って上下に分けて、その筋は1枚もので外して(途中で切れてはいけない)、シンシンの大きいほうのブロックを2等分にして欲しい」という焼肉店さんからのかなりマニアックなオーダーもあります。 複雑な注文が入ってくると、がぜんやる気になるのが門脇です。この会社では「自分しかできない」といった注文のときや、「自分よりも上手にカットできる人間はいない」と思ったときの、これまでの経験と自信が門脇をさらに鼓舞し、お客様の注文に応えます。 しかし、ただのエゴイストでもナルシストでもなく、人にやさしく、情熱的な性格で、頼られると嬉しい!という感情が強く現れているだけなのです。 4. 肉おじさん「門脇則正」の目標 今回の取材で、門脇は「生産者の事や焼肉屋の事は取り上げられる事が多いと思いますが、と畜をする方、そして私のような職人がいて美味しい肉が届けられることを少しでも多くの方に知ってもらえたことは嬉しかったです。」と話していました。 これからの目標は、「この会社で仕事がしたい!と思われるような会社にしていきたいと思います。そして、私が仕事をする中で、関わるすべての方が幸せになれるようにしたいです。これからも機械化は進んでいきますが、我々の仕事は機械化ができない難しい技術も多いと思います。それを少しでも多くの人に伝えていけたらと思っています。」とのこと。 定年が70歳の弊社で、門脇は上から3番目です。立ち仕事ということもあって、身体はあちこち痛むようですが、あと13年。肉に対する探求心や、仕事に対する情熱はますます高まっているようです。

  • 神戸牛(神戸ビーフ)の素牛である但馬牛のブランド「但馬玄」の生産者「上田畜産」美味しさの理由

    今回は弊社の特約生産者であり、但馬牛を生産されている兵庫県の上田畜産へ社員十数名で研修に行かせていただきました。私たちが扱っているお肉について実際に現地へ行って学び、その価値を自信を持ってしっかりお客様へ伝えていくための研修でした。 確立されたブランド「但馬玄(たじまぐろ)」の美味しさはどこから来るのか、そして上田畜産の牛の健康に対する意識の高さ、自信、誇りを知る非常にいい機会となりました。 上田畜産の名前は聞くけどどんなお肉?どうして他のお肉よりお値段が高いの?という疑問にお答えできるようしっかり学んでまいりましたのでお伝えします。 目次 1. 上田畜産「但馬玄(たじまぐろ)」について 1.1 独自ブランド「但馬玄」 1.2 受賞歴 2. 香美町小代(かみちょうおじろ)の牛舎にて 2.1 但馬玄ができるまで 2.2 牛の健康は美味しさの証明 2.3 徹底的にこだわったオーガニックの餌 2.4 神戸ビーフ、A5という格付けにとらわれない 2.5 牛も喜ぶ循環型のエコシステム 2.6 次世代生産者の育成 3. 朝来市(あさごし)和田山食肉センターでと畜見学 3.1 約3年間の努力はこの瞬間にかかっている 3.2 ホルモン(内臓)の処理は育てた自分たちの手で目で確認 4. 城崎温泉(きのさきおんせん)の直売精肉店「牛匠 上田」訪問 4.1 お肉が一番の営業マ 4.2 お客様の声を聞き日々研究・改良 5. 但馬牛の飼育システムが世界農業遺産に認定 5.1 日本農業遺産認定に継ぎ、世界農業遺産にも 5.2 天然記念物級!? 但馬牛の飼育の難しさ 6. 研修を終えて 1. 上田畜産「但馬玄(たじまぐろ)」について 1.1 独自ブランド「但馬玄(たじまぐろ)」 “自然の中で育てた健康的で上質な脂と赤身の深い風味はまるでマグロのようである、との事から但馬牛の中でも一線を画したものと位置付け「但馬玄(たじまぐろ)」と命名致しました。 「繁殖」「肥育」「販売」まで、全てを自社で行う一貫生産。全てにこだわった但馬が誇る上質な牛肉です。” (引用:上田畜産公式ホームページ) 1.2 受賞歴 第7/9/10/11回全国和牛能力共進会 優秀賞・特別賞・畜産功労者表彰など多数 繁殖育成・肥育のW出場も果たす 第178回神戸肉技肉共励会 名誉賞(農林水産省生産局長表彰) 兵庫県畜産共進会 過去8回の名誉賞(農林水産大臣表彰) 香美町子牛品評会 雌去勢牛3回連続のWチャンピオン (引用:上田畜産公式ホームページ) 2. 香美町小代(かみちょうおじろ)の牛舎にて 2.1 「但馬玄(たじまぐろ)」ができるまで 代表である上田伸也さんの牛好きが転じ、18歳から子牛を販売する「繁殖農家」としてたった一人で12頭の但馬牛から始めました。35歳から肥育にも着手し、5年をかけて繁殖から肥育までを一貫して行う、一貫生産へと体制を整えました。 2011年の冬、約400頭の飼育牛の中に疾病が入ってしまい危機的状況に陥りました。どうしようもなく呆然としていた中、翌年の春に、別の牛舎に居た18頭だけが非常に健康に育っていることに気づきます。 その牛たちは、天然素材で作られたオーガニックの餌を与えていた18頭だったのです。たまたま知り合った天然素材で餌を作る人と知り合ったことで一部の牛たちにだけ、試験的に与えていました。 このことをきっかけに、牛の健康にとっていかに「餌づくり」が重要なのかに気づきます。その年から試行錯誤を重ね、独自配合の餌へ移行し、牛たちに与え始めます。 2.2 牛の健康は、美味しさの証明 その2年後に独自配合のオーガニックの餌を与えて飼育した牛が初めて出荷されました。その肉を上田さん自ら試食し、肉質の美味しさとあっさりした脂を味わったことがさらなる成功体験となりました。実は、以前に自分が出荷していた神戸牛のA5のお肉を食べて、上田さん自身お腹を壊してしまったことがあったそう。その経験から、良い餌を食べて育った健康な牛は、食べる人の健康にも直結していると実感したそうです。 2.3 徹底的にこだわったオーガニックの餌 牛の餌は粗飼料と濃厚飼料に分けられます。粗飼料は藁などの草が主原料で、人間で言う主食に当たります。上田畜産では現在、この無農薬の藁を滋賀や福井県の信頼のおける生産者から取り寄せています。 また、おかずとなる濃厚飼料は、大豆を中心とし、そば殻、きな粉、米糠、赤ふすま、とうもろこし(遺伝子組み換え出ない)の天然素材を使用しています。一般的な濃厚飼料はトウモロコシ、大麦の割合が7割といわれるところ、上田畜産での配合は3割となっています。 経済性を考えるとトウモロコシなどの穀物の割合は高くなります。穀物量が多い分、牛が早く肥りやすくなるからです。しかし、上田畜産がそうしないのは、牛の健康を優先してるからです。 上田畜産の独自配合の飼料は不飽和脂肪酸を多く含み、それが牛にとっても健康であるために大切な栄養素となっています。また、不飽和脂肪酸を多く含んだお肉は口溶けがよく、さっぱりした脂となります。融点が約12度と非常に低く、口に含んだ瞬間溶け出します。その口溶けの良さはマグロの大トロを彷彿させます。それが「但馬玄(たじまぐろ)」と命名されたゆえんです。 2.4 牛も喜ぶ循環型のエコシステム 牛舎に入った時にまず感じたのは、牛たちの穏やかで落ち着いた表情でした。牛は大きな体とは対照的に、ストレスを感じやすくとても繊細な動物です。それにも関わらず十数名の知らない人間が訪問しても特に驚いている印象もありませんでした。 また、牛舎特有の臭いが少ないことも同時に感じました。それは戻し堆肥を利用した敷料(しきりょう)を牛舎に使っているからとのこと。戻し堆肥とは、牛たちの糞を発酵させてそれを敷料や畑の肥料として再利用される堆肥です。これにより、牛たちの体は優しい菌で満たされ、病気から守ってくれるそう。また、元々は自分たちの糞なので、精神的に安心する効果もあるそう。 自然由来の餌を食べ、健康的な糞を出し、それが自分たちを守ってくれる敷料として戻ってくるという、牛を第一優先にした循環型のエコシステムが完成されています。 この環境で飼育されるからこそ、牛たちはストレスも少なく気性も穏やかなのだと感じさせられます。 2.5 ブランド、格付けにはとらわれない 受賞歴を見るだけでも、評価や格付けのレベルが高いことがうかがえる「但馬玄」。しかし意外かもしれませんが、上田さんは高い基準を満たす「神戸牛(神戸ビーフ」やA5といった基準を気にされていません。もちろん、育てる但馬牛の多くがその基準をクリアしていますが、目指しているのはあくまで牛の健康と人が食べて健康なお肉。 但馬玄のオレイン酸含有量が実に65%を越えるといい、それは同時に融点が非常に低いということでもあります。 しかし、オレイン酸が多く融点の低い脂はと引き換えに格付けが低くなることも。融点が低いと、食肉処理から格付け審査までの間に脂が冷えきらず、サシがきれいに出てこないことがあるそう。そのため格付けの要素の一つである霜降りの数値BMSが低くなることもあるようです。 普通であれば、上位の格付けやブランド名がある方を生産者は重視しますが、それをしないのは、評価ではなく「確かな美味しさ」を追及しているから。こだわりと信念の強さが伝わります。 2.6 次世代生産者の育成 牛舎で働いてるスタッフ8名のうち7名が20代、1名が30代と若い世代が活躍しています。過去にもこの農場で働いていた若手が独立し、近くで農場を経営しています。 世界的にも人気の高まっている日本の和牛ですが、その需要とは反対に、和牛生産者は年々減少しています。この上田畜産では非常に若い世代が集まって働いていることに驚きました。 「ただ普通に働くことを目的として来るひとはここでは続かない」ここで働く方々は、きちんとした目的、ビジョンを持っているからこそ辛抱強く継続して働くことができ、上田畜産で知識やノウハウを習得し、経験し、巣立っていくのだそうです。 3. 朝来市和田山食肉センターでと畜見学 3.1 約3年間の努力はこの瞬間にかかっている 今回、屠畜を見学させてもらったのは4頭の但馬牛。 わたしたちが見慣れている鳥取和牛と比べて、やや小柄な但馬牛4頭はと殺の前に綺麗に洗浄されます。 生産者が育てた牛がお客様へ届けられる過程の一つに「と畜」と言う仕事があります。 「と畜(と殺)」は4K(きつい、危険、汚い、臭い)と言われ、あまり世間では語られないとても厳しい仕事です。 牛に恐怖を与えず、素早く、安全にと殺する。この一瞬に、生産者の愛情と手間をかけた3年間(上田畜産では)がかかっているとも言えます。これに失敗するとこの3年間が水の泡となってしまう可能性があるというプレッシャーと緊張感の中、日々この過酷な仕事をされています。 と殺が終わると、流れ作業でいわゆる「枝肉」と言われる状態までにされます。魚や野菜と同じく、生き物は鮮度がいのち。それは牛肉も同じです。いかに手際よく、素早く処理するかにかかっています。処理する際に刃物で肉に余分な傷がついてしまうとそれだけで商品価値が下がってしまいます。生産者さんが飼育にかけた数年の年月を無駄にできないというプロ意識と集中力が必要とされる大切な役割をになっています。 3.2 ホルモン(内臓)の処理は育ててきた自分たちの手で目で確認 見学させていただいた食肉センターでは、ホルモン(内臓)は育てた自分たちで洗浄し、処理します。代表の上田さんも必ず行う作業です。3年間かけて育てた牛のホルモンの状態、色、臭いを確認することで、その育て方が正しかったのかどうか答え合わせができるからです。育てた牛の全てを少しも無駄にしないように、丁寧に丁寧に手作業で切り分け、洗浄されます。処理されたホルモンはすぐに車で加工場へ運ばれます。その後さらに幾度の洗浄を経て、お客様へ新鮮なホルモンとして提供されます。 4. 城崎(きのさき)の直売精肉店「牛匠 上田」訪問 4.1 お肉が一番の営業マン 城崎温泉街に直営精肉店を開いたのは、こだわり抜いて生産した自らの牛肉を「但馬牛」「神戸ビーフ」でひとくくりにされたくなかったから。開店からしばらくは、苦しい時期も経験しました。ある時、たまたま焼肉店を運営している人が来店し、精肉「但馬玄」を購入。その美味しさに惚れ込み、すぐにお取引が始まりました。そこから他の飲食店へも紹介してもらい、評判と口コミで広がっていきました。 現在、出荷の70%が東京の飲食店へ卸販売されています。とことん牛の健康と美味しさを追及した「但馬玄」。生産者による研究と改良が重ねられた結果の確かな「美味しさ」は、そのお肉そのものが一番優れた営業マンなのだと上田さんは言います。 4.2 お客様の声を聞き日々研究・改良 確立されたブランドとなった「但馬玄(たじまぐろ」。それでも上田畜産のその品質への追及と改善は怠りません。 出荷された牛の肉の状態を自ら食べ、味わって確認する。お客様からの率直な意見も大事な改良の判断材料として受け入れます。「今回は少し赤身が強かった」と聞けば、餌の調合を変えます。生の「声」「味」からその都度調整し、さらなる美味しさの高みへ挑戦しています。 5. 但馬牛の飼育システムが世界農業遺産に認定! 5.1 日本農業遺産認定に継ぎ、世界農業遺産にも 2023年7月6日、研修に訪問した当日、上田畜産の所在する兵庫県美方郡(香美町、新温泉町)の「但馬牛飼育システム」が世界農業遺産に認定されたニュース(https://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20230707-OYTNT50032/)が届きました。 但馬牛は神戸ビーフや松坂牛の素牛(もとうし)として知られ、この地域で古くから生産されています。棚田の草などを餌とし、ふんを堆肥として活用するなど持続可能な地域資源の循環利用を行うのと同時に、日本初の血統登録「牛籍簿」を整備、100年以上に渡って血統管理に取り組んできたことが世界から遺産として認められた結果です。 5.2 天然記念物級!?但馬牛を飼育する難しさ 但馬牛は江戸時代から現在に至るまで、但馬地域の但馬牛の中だけで交配を重ね、他県の遺伝子を入れなかったことから、これを閉鎖育種と呼んでいます。いわゆる「純血種」です。 純血であるがゆえに、病気になりやすく大量生産に向きません。かつては海外品種との混血により絶滅の危機にあった但馬牛は、生産者をはじめとする関係機関の徹底した血統管理と飼育管理の努力により現在まで繁栄しました。 6. 研修を終えて 母牛を妊娠させて子牛を生ませる「繁殖」と、子牛を成牛に育てる「肥育」を分業するのが一般的とされる中で、繁殖、肥育、さらには加工・販売までも行う完成された一貫生産体制が構築されていました。それぞれに高い技術が必要とされますし、その施設や設備も必要なためここまで築き上げるまでに、計り知れない努力と忍耐が必要とされたことがうかがえます。 「この餌の配合はもうこれで完璧ですか?」との問いに「いえ、完成ではないですよ。肉となった状態を見て、味わって、再び配合の調整をします。それの繰り返しですね。」との答えが。上田畜産の牛の健康、美味しさへの追求は終わりがないです。 上田さんの「牛が好きで好きでたまらない」という牛への愛情と、現状の成果に満足せず、常に改良改善を繰り返す探究心と辛抱強さがここまでの「但馬玄」生産体制を作り上げたのだと感じました。 牧場から帰路に就き、但馬牛の飼育システムが世界農業遺産に認定されたとのニュースが飛び込んできました。生産者によって日々行われる但馬牛の繁殖、肥育、そして健康維持は、100年以上行われて続けてきた「血統管理」、牛の糞から作られる戻し堆肥等の循環型の持続可能な資源の利用。まさに世界に誇る資産として育まれている光景をその場で体験できたことは非常に貴重で贅沢な経験となりました。 和牛専門店のやまのおかげ屋が自信を持ってお届けする、上田畜産の但馬牛。その舌触りのまろやかさ、あっさりした質の良い脂、そして芳醇な味わいを一度ぜひ味わってみてください。

  • 「上田畜産」但馬牛の販売を始めました。

    やまのおかげ屋は鳥取和牛専門店ですが、但馬牛も販売しております。 但馬牛といえば、海外要人もオーダーする世界の神戸牛の元となるブランド牛です。 そんな数ある但馬牛の中でも「上田畜産」の但馬牛を販売しております。 今回はその上田畜産の様子をお知らせします。 ▼上田畜産の但馬牛とは? 但馬牛は兵庫県産但馬牛(たじまうし)の中でも厳選された、数々の受賞歴を誇る「上田畜産」の但馬牛です。 特に生涯に一受賞すれば幸運とされる、兵庫県畜産共進会の名誉賞を開業3年目で受賞しておられます。 良い牛を育てる名手といっても過言ではないのが、「上田畜産」です。 上田畜産に訪問させていただきました。 今回の販売にあたって、兵庫県美方群香美町の「上田畜産」へ実際に足を運びました。 上田畜産さんには、弊社の特約生産者である鳥飼畜産や、山下畜産さんがエサの勉強に行かせていただいています。ご縁のある農家さんです。 上田畜産さんは、繁殖から肥育まで行う、一貫生産を行っています。 一貫生産は鳥飼畜産でも行っていますが、鳥取和牛と但馬牛では血統が違います。 但馬牛は県外の血統を取り入れず純粋な但馬牛の血統を守っており、その分デリケートな牛なため、日々の健康状態の様子をつぶさに観察する必要があります。 飼育をしておられる上田畜産社長のご長男さんからお話を聞いたのですが、 広い牛舎の1頭1頭の育成状況を細かく覚えておられました。 「この牛は数か月前に風邪を引いていたけど、治って良かった。それからこの牛はだいぶ肉がついてきて安心しました。」 そのお話のひと言、ひと言に牛たちが無事に育っていく安堵の気持ちを感じられました。 また、健康な牛を作るためにエサもより工夫されたものを使用していました。 エサはそば・ごま・あわなど天然素材を使用しています。また、栄養バランスを考えた牧草系のエサを取り入れるなどもされています。 こういったエサの工夫から、日々改善、創意工夫を重ねておられることが伺い知れました。 通常、牛の出荷月齢は28~30か月です。しかしながら、上田畜産では出荷月齢は40カ月と長期にわたります。これは生体熟成と呼ばれ、肉の味わいを深めていきます。ただ、その分飼育のコストと手間がかかります。 がっちりとした体格の出荷前40カ月の但馬牛 40カ月の牛も実際に見せていただきました。 そのしっかりとした肉付きに日々の絶え間ない努力が詰まっているようでした。 そして、その牛のことを語る長男さんの言葉にやっとここまできたんだという実感がこもっていました。 「牛のためなら何でもする。」牛と懸命に向き合う日々が確かな肉質を作る 牛のためなら何でもするという上田社長。子牛への授乳の様子 さらに、上田畜産の社長は屠畜にも立ち会い、ホルモンの洗浄も自分の手で行っておられます。この工程にかかわる畜産農家さんはなかなかいません。 私はホルモンの処理を今回初めて見ました。ホルモンは何度も何度も洗浄を重ねます。 全体が薄い筋膜に覆われていて、それを離していく作業は気が遠くなるようでした。 しかしながら黙々と続ける、上田社長の姿に頭の下がる思いがしました。 上田畜産社長は牛の誕生からお肉になるまでをしっかりと見届け、そして実際にその肉を手で触れてその牛の健康を確かめる。 確かな肉質ということはこういうことなのかと感じました。 上田社長の業務は牛の飼育、屠畜、処理、大型トラックへの搬入、輸送(神戸へも行く)、販売と全行程に関わっています。 それぞれの作業行程が気を遣う仕事であるのは言うまでもありません。 どの農家さんにも言えることですが、牛を育てていくのに、365日休みはありません。 ちょっと出かけるのにも、午前中になるべく仕事を取りまとめてから何とか出かけて行くそうです。 大変そうではありますが、牛たちへの愛情や自分の仕事への責任感が苦労を上回っているようでした。また、黙々と懸命に働く姿に強い感銘を受けました。 同時に上田畜産の作られた素晴らしいお肉を一人でも多くの方に知っていただき、食べていただくようにやまのおかげ屋として発信していくのが私たちの役割だと感じました。

  • お肉屋さんおススメお肉の解凍方法

    取り寄せたお肉をもっと美味しく!解凍方法がカギ 冷凍のお肉を解凍して食べるときは、 冷蔵に移してゆっくり解凍、 食べる30分前ぐらいに、常温に戻すのがベストです。 冷蔵庫解凍後になぜ常温に戻すの?? お肉が常温に戻り、中まで解凍されるので、焼くときも中まで均等に火が通ります。 すき焼き、しゃぶしゃぶをするときでも、サッと火が通ります。 解凍して、冷蔵庫から出してすぐ調理すると、熱の伝わりが悪くなるので、半生になったりします。 なので、食べる1日前に冷蔵庫に移し、食べる30分前に冷蔵庫から出すのが一番の美味しいお肉の食べ方。 夏場は、気温が高いので、注意して、涼しい場所で常温に戻すなどします。 じっくり解凍するのが基本で、急激に解凍するのは美味しい肉汁が、 出ていってしまう原因になってしまうことも。要注意です。 冷蔵庫から出したものすぐ調理するのではなく、時間を置きましょう。 鳥取和牛や霜降りは融点が低く溶けるのが早いので、その場合常温に戻す時間を30分より短くします。 冷凍庫のお肉を冷蔵庫に移して解凍していく時間の目安は? 時間の目安としてはだいたい12時間位でしょうか。 これはお肉の厚さなどによっても変わってきますが、例えば夕飯にお肉を使いたいのであれば、 前日の夜冷蔵庫に移しておくとちょうどいい感じに解凍されているかと思います。 真空パックのステーキの解凍方法 冷凍から冷蔵に移して、焼く30分前に冷蔵から出し、常温に戻してから焼きます。 お肉を触ったときに、冷凍が残っている硬い状態ではなく、 肌を触ると弾力があるように、お肉を冷凍から常温に戻します。 真空パック保存の注意! 真空パックは基本的に日持ちがします。 しかしながら、袋に傷が付かないように気を付けて冷凍で保存する。 袋の傷から空気が入って冷凍焼けになりやすくなります。 保管する前に真空パックの状態を見て保存をしましょう。もし穴が開いていたらお早めにお食べください。 電子レンジ解凍ってどうなの? 電子レンジでの解凍は、できればしない方がよいです。 電子レンジで解凍となると、お肉の表面にどうしても熱が通るので、冷凍から冷蔵に移して自然解凍がよいです。

  • 鳥取和牛 オレイン55

    和牛オリンピックで肉質日本一 鳥取和牛は、2017年の和牛オリンピック(第11回全国和牛能力共進会 5年に1度開催される和牛日本一を競う審査大会)で、肉質日本一の栄誉に輝きました。日本一を取るくらい肉質を極めた鳥取和牛ですが、今、実は一番こだわっているのが“脂質”なんです。 “肉”でなく”脂”のブランド「オレイン55」 美しく霜降りの入った牛肉は人気があります。その霜降り肉は、肉(筋繊維)と脂(脂肪交雑)でできています。霜降りの肉は近年、脂が多いからと敬遠する人も増えています。「胸焼けした」などと言う人もあります。これは脂の量だけの問題ではなく、その肉に含まれる脂の“質”が異なるのではないかと考えています。 オレイン酸は、不飽和脂肪酸の一つで動物性脂肪や植物油に多く含まれます。 オリーブ油から分離されたことに由来して「オレイン酸」と命名され、ナッツ類や椿油などにも豊富に含まれています。オレイン酸は、血液中の悪玉コレステロールを下げる効果があります。善玉コレステロールを下げず、悪玉コレステロールだけを下げることから健康食品の成分としても注目されています。 「鳥取和牛オレイン55」は、このオレイン酸を55%以上含む肉ということで、胸焼けしにくい脂、16度という低い融点が食べやすさを実現します。健康面でも、人間の身体に善い影響を与えると考えられています。それだけでなく、オレイン酸は、牛肉脂肪中に多く含まれるほど肉の風味をよくすると言われています。 鳥取では、平成23年のブランド創設から、すべての和牛のオレイン酸数値を測っています。鳥取和牛の年間出荷頭数は、約2100頭。このうち「鳥取和牛オレイン55」というブランドに認定されるのは、わずか全体の20%、400頭程度とされています。 やまのおかげ屋が扱う肉 「人の身体にとって良い肉を・・・」という想いで、鳥飼畜産では2013年ごろから、二代目の鳥飼雄太郎氏が中心となって、血統やえさの改良に取り組みはじめました。 全国に300のブランド牛があると言われますが、それらの血統の中でも、肉質が良く、“脂質”が良い牛を選び、自社農場で人工授精して繁殖。1頭の牛が育ち、肉となって評価されるまで3年の期間を必要とします。また、近隣の畜産農家を当たって、すでに結果の出ているえさを積極的に取り入れるようにしました。 こうして5年ほどの期間、研究を続けてきた結果、鳥取和牛全体では20%にとどまっている「鳥取和牛オレイン55」の出現率が、鳥飼畜産では70%近くが認定されるという非常に高い水準となっています。 人が食べて健康になれる肉を作れば、胃がもたれることもなく「また明日も食べたい!」と、皆さんに喜んで食べてもらえます。「人の身体にとって良い肉を・・・」この考え方にやまのおかげ屋も賛同して、鳥飼畜産の牛肉を求めるようになりました。

  • 鳥取和牛がチェコ共和国(EU)の会社へ初輸出〜鳥取和牛の輸出拡大の可能性〜

    鳥飼畜産の鳥取和牛が欧州市場に初進出し、輸出国としてチェコへ初出荷 2023年5月20日(土曜日)に弊社の特約生産者の鳥飼畜産(代表:鳥飼雄太郎)の鳥取和牛がチェコ共和国へ向けて輸出されます。鳥取和牛が欧州の輸出国へ出荷されるのは今回が初めてとなります。 今回の輸出は、チェコ共和国の食肉卸売業者であるAmaso社(親会社: Ambiente 所在地:プラハ)との契約に基づき行われます。Amaso社は、チェコ国内のレストランに食肉を供給する会社です。 昨年の2022年にAmaso社の一行がチェコ共和国より来日、鳥飼畜産を農場見学、やまのおかげ屋ハワイ店へ来店しました(その際の記事はこちら>>)。 読売新聞に取材していただいた英語版の記事(こちら>>)を読んだことが来日のきっかけとなりましたが、実際に鳥飼畜産を見学し、小規模ながらも繁殖•肥育に対する姿勢や牛に対する手厚く、愛情のある環境に強く感銘を受け、先方からの熱心な提案を受け、今回の取引につながりました。 輸出される鳥飼畜産の鳥取和牛は第11回全国和牛能力共進会出品牛で肉質日本一となった「白鵬85の3」の血統を引き継ぐ26ヶ月の去勢牛です。枝肉重量は561.2kg、格付けはA5ランク(最高ランク)、BMS10(上位ランク)という非常に良い状態となりました。 今回の輸出は、継続的な取引に繋がる予定で、欧州市場への鳥取和牛の普及に貢献するものと期待されます。また、新型コロナウイルス感染拡大により国内外で消費が落ち込んでいる中で、生産者や関係者の収入確保にもつながると考えられます。 この度は、鳥飼畜産、そしてEATOPIA (所在地:神戸市)と共同のもと鳥取和牛の欧米市場への初輸出が実現しました。株式会社やまのおかげ屋は今後とも鳥取和牛の認知拡大と海外市場の開拓に努めてまいります。 【鳥飼畜産について】 近年の受賞実績 令和4年 第12回全国和牛能力共進会 「脂肪の質」鳥取県代表出場および入賞 令和4年 鳥取県畜産共進会 「肥育の部」 優等賞4席 令和3年 鳥取県畜産共進会 「肥育の部」 優等賞5席 令和3年 鳥取県畜産共進会 「肥育の部」 特別賞脂肪の脂質 鳥飼畜産は、鳥取県倉吉市関金町に所在しています。一般的に難しいとされる繁殖・肥育を行う一貫生産を採用しています。また、年間約200頭しか認定されない「鳥取和牛オレイン55」の認定基準を満たす牛を多数出荷しており(出荷数の約7割がオレイン55認定)、県内外で高い評価を得ています。 ※鳥取和牛について 鳥取県は実は古くから和牛の産地として知られており、1966年に開催された第1回全国和牛能力共進会の肉牛区(産肉能力検定)で一等賞の栄誉に輝いたのが鳥取県の種雄牛「気高(けたか)」号です。「気高」号の優れた血統を受け継ぐ子孫が全国に広がり、各地のブランド牛の始祖として名を残しています。 また、鳥取県が推し進める「オレイン55」というブランドは「気高」の血統であること、オレイン酸を55%以上含む、瑕疵がない、など一定の条件を満たした牛肉に与えられます。 【株式会社やまのおかげ屋 輸出実績】 やまのおかげ屋は近年海外輸出、海外販路開拓に積極的に活動しています。 2022年 12月 マレーシア 鳥取和牛 鳥飼畜産 2022年 12月 香港    鳥取和牛 山下畜産 First Export of Tottori Wagyu Beef to the Czech Republic (EU) We are pleased to announce that on Friday, May 19, 2023, Tottori Wagyu beef from our contracted producer the Torikai Farm (Representative: Yutaro Torikai) will be exported to the Czech Republic. The export is carried out based on a contract with Amaso (parent company: Ambiente, Prague), a meat wholesaler, which supplies meat to its restaurants in the Czech Republic. Last year in 2022, a delegation from Ambiente came to Japan from the Czech Republic, toured Torikai Farm, and visited the Yamano Okageya Butcher shop. They visited us after reading an article about Torikai Farm in the Yomiuri Newspaper in English, After visiting Torikai Farm, they were strongly impressed by its attitude toward breeding and fattening, and the caring and loving environment for the cattle, despite their small scale of business, which led to the enthusiastic proposal from them and led to this business. The Tottori Wagyu from Torikai Farm exported this time is a 26-month-old castrated cow from the bloodline of "Hakuho 85-3," which won the top prize for meat quality in Japan at the 11th National Wagyu Competitive Exhibition(Wagyu Olympic). The carcass weight was 561.2 kg, graded A5 (highest rank) and BMS 10 (higher rank), in very good condition. This export is expected to lead to continuous transactions and will contribute to the spread of Tottori Wagyu in the European market. It is also expected to help farmers and related parties in securing income in the midst of a consumption decline both in Japan and abroad due to the spread of COVID-19. This is the first time that Tottori Wagyu beef has been exported to European markets, in partnership with Torikai Farm and EATOPIA (located in Kobe, Japan). YAMANO-OKENAGOYA will continue to expand the awareness of Tottori Wagyu and develop the overseas market. About The Torikai Farm The Torikai Farm is located in Sekikane-cho, Kurayoshi City, Tottori Prefecture. Their Breeding has received numerous awards, including the "Fat Quality" entry at the 12th Wagyu Olympic, and the "Fat Quality” special award at the Tottori Livestock Breeding Show in Tottori. They adopt an integrated production system that includes breeding and fattening, which is generally considered difficult. They also produce a large number of cattle that meet the standards for Tottori Wagyu Olein 55 certification, for which only about 200 cattle are certified annually (about 70% of the cattle produced in the farm are certified as Olein 55), and their cattle are highly evaluated both within and outside of the prefecture. Yama-no-Okageya Export History In recent years, Yama-no-Okageya has been actively engaged in overseas exports and the development of overseas sales channels. 2022 DEC to Malaysia Tottori Wagyu from the Torikai Farm 2022 DEC to Hong Kong Tottori Wagyu from the Yamashita Farm

  • 和牛オリンピックにも出場!鳥取和牛生産者「山下畜産」さんご紹介

    2017年の和牛オリンピックにも出場歴のある鳥取和牛の指定農家、山下畜産さんを訪問しました。 弊社が創業以来、お付き合いのある大事な農家さんです。 山下畜産さんと鳥取和牛 取材にお伺いしたのは鳥取県北栄町にある山下畜産さん。 弊社が信頼して仕入れさせていただいている鳥取和牛の指定農家さんです。 ご兄弟で農場を経営されています。 山下畜産さんはお祖父さまの代から牛飼いでした。お祖父さまの代はホルスタイン牛、お父さまの代では交雑牛、そしてお兄さまの剛さん、弟さまの晃さんご兄弟の代で鳥取和牛の繁殖と肥育をはじめました。 剛さんが鳥取和牛の肥育をはじめたのは2014年。その数年後に弟の晃さんは鳥取和牛の繁殖をはじめました。血統としては和牛オリンピック初代チャンピオンの「気高」、そして神戸牛の血統で有名な「但馬」の交雑が8割を占めています。 鳥取県代表牛として2017年に宮崎で行われた和牛オリンピックに出場 鳥取県が肉質日本一を受賞した、2017年に宮崎県で開催された第11回和牛オリンピックに、「肉牛の部」の鳥取県の代表として出場しました。また、近年では鳥取県畜産共進会の「肉畜の部」では優等賞5席を受賞。名実ともに裏付けされた優秀な鳥取和牛の生産者さんです。 和牛の繁殖・肥育農家としては歴史が浅いですが、周りの先輩農家さんたちのご指導や協力があって現在の実績につながっています。 牛たちの小さな変化を見落とさないよう、365日早朝から夜遅くまで体調管理を徹底しています。牛たちが下痢など体調不良になった際は、ヤクルトやバナナを与えてみたり、何が最善なのか目の前の牛たちと日々真剣に向き合っています。 出荷して枝肉になった状態でも、きちんと良し悪しを自分の目で確認して、良かった牛を産んだ繁殖牛を記録しています。仕上がりの良い牛をできる限り生産するという改良にも余念がありません。 消費者の嗜好の変化に合わせた鳥取和牛を目指して 鳥取和牛をはじめ、黒毛和牛の特徴といえば霜降り。しかしながら、世間ではその嗜好に変化が。霜降りが多い肉を好む傾向から、肉質や味わいを重視する傾向へと移行しつつあるのが現状です。 そういった時流を踏まえ、2022年に鹿児島県で行われた第12回和牛オリンピックでも新たに「脂質」を評価する区が設けられました。全国の和牛農家さんにとって、今後の肉質改良、生産者努力の課題となっています。 和牛の特徴である霜降りの数値が、例えばBMS11、BMS12という最高等級であったとしても、あっさりしていて食べやすい。時代の流れに合った脂質作りを目指しています。 和牛の特徴である霜降りと赤身の旨味のバランスがちょうど良いお肉。そういったお肉が現代の嗜好の変化に呼応する仕上がりなのではないかと山下さんは言います。 地元との繋がりを大切にする山下畜産 この道30年の当店の肉おじさんは、実は山下さんご一家とは柔道部として繋がりがあり、山下さんのお父さま、ご兄弟さまとも長くご縁がある関係です。 そんな山下さんをよく知る肉おじさんは、 「山下畜産と聞けば、地元では知らない人がいないほど有名です。積極的に子供たちの柔道教育や活動に参加したり、地域貢献はもちろん、地元の人たちとのつながりを大事にされている畜産農家さんです。」と言います。 地元に愛される鳥取和牛生産者さんの山下畜産さん。そして消費者の嗜好の変化に柔軟に適応しようとする山下さんから引き継いだお肉のバトン。もっと多くの人に知ってもらえるよう、そのバトンをお客さまへと繋げる努力は弊社の使命であると感じています。 山下さん、お忙しい中ありがとうございました。

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